こんな警告もあった。「心理学的な手法はうまく使えば精神的な問題を解決し社会適応への手助けになるけれど、それは同時に人間の心を操作する危険性もはらんでいるわけです。だから心理学では、特定の目的を持ったマニピュレート(操作)はタブーとされているんですね。それをあえて利用する人が出てくるとヤバイんです」元カウンセラーの知人はそう言い、『ポジティブ・シンキング』について解説してくれた。「シャクティー・ガワインというニューエイジ・ムーブメントのリーダー的な女性が提唱したもので、彼女の本は全米でベストセラーになりました。基本は自己開発セミナーと同様、目の前の世界をある非常にシンプルな解釈――さまざまな肯定的な発想で置きかえていく。エステのレクチャーでは『求めよ、さらば与えられん』的な発想が濫用されているようだけど、もともと人間の内的な精神が人生を変えていく、という発想自体は、まったく違った意味あいから始まったんですよ」
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